フジテレビ月9の視聴率回復はやはり あのドラマがきっかけでしょう!
地上波のドラマ離れとか言われていますが、フジテレビの月9ドラマの視聴率が復調傾向ですね。月9どころかその他のドラマ枠の視聴率が回復している様です。お節介オヤジの自論かも知れませんが、復活のきっかけはやじゃりあのドラマでしょう!あのドラマとは勿論「コンフィデンスマンJP」ですよ!「コンフィデンスマンJP」の視聴率は二桁を記録できませんでしたが、映画化もされましたし、月9の視聴率は上昇傾向になっていますね。2018年1月からのタイトルと視聴率などをまとめてみました。きっかけを作ったと言ってもいいはずと納得して頂けるとと思います。
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放送時期 | タイトル | 主演 | 脚本(原作) | 平均視聴率 | 最高視聴率 |
2018.01-2018.03 | 芳根京子![]() |
徳永友一 (東村アキコ) |
6.10% | 8.60% | |
2018.04-2018.06 | 長澤まさみ![]() |
古沢良太 | 8.90% | 9.50% | |
2018.07-2018.09 | 沢村一樹![]() |
浜田秀哉 小山正太 井上聖司 |
10.60% | 11.70% | |
2018.10-2018.12 | 織田裕二![]() |
池上純哉 (アーロン・コーシュ) |
10.80% | 14.20% | |
2019.01-2019.03 | 錦戸亮![]() |
相沢友子 岡田道尚(古賀慶) |
10.60% | 12.30% | |
2019.04-2019.06 | 窪田正孝![]() |
大北はるか 村上優 金沢達也 横幕智裕 (横幕智裕) (モリタイシ) |
12.10% | 13.80% | |
2019.07-2019.09 | 上野樹里![]() |
根本ノンジ (香川まさひと) (木村直巳) (佐藤喜宣) |
12.60% | 14.40% |
「監察医 朝顔」「ルパンの娘」……あんなに低迷していたフジのドラマは、なぜ“元気”になったのか
文春オンライン配信記事より引用
諸行無常とはこのことか。一時期、あんなに低迷していたフジテレビが嘘のように元気を盛り返して来た。2019年7月期の連ドラ、月9「監察医 朝顔」は各話オール二桁で、最終回は13.3%。木曜劇場「ルパンの娘」は二桁回がなかったものの、回を増すごとに盛り上がり、最終回が最高の9.8%と有終の美を飾った。いわゆる視聴熱の高いドラマで、SNSでは毎週トレンド入りしていた。
「監察医 朝顔」は漫画が原作で、震災で母が行方不明になった刑事の父(時任三郎)と監察医の娘(上野樹里)が解決しない思いを抱えながらそれでも日々の生活と仕事を続けて生きていく姿を描く。漫画では母は阪神淡路大震災で亡くなった設定だったが、ドラマでは変更が加えられた。
なにかと早すぎるフジテレビが立ち止まった!?
基本線は一話完結の法医学ミステリーだが、まるで「よるの朝ドラ」のようにホームドラマ軸もていねいに描かれたところが新鮮で、上野樹里演じる主人公が風間俊介演じる恋人かつ父の部下と結婚するとき、三つ指を突いて父にお礼を言うシーンなど昭和のホームドラマを彷彿とさせた。これが「楽しくなければテレビじゃない」と浮かれていたフジテレビなのか、何かといえば主人公たちが集ってやたら豪華な飲食をしまくっていたフジテレビドラマ(あくまでイメージですが)なのか……と目を疑ったが、時代の変化にフジテレビが寄り添ったということであろう。おりしも消費税があがり、外で食べると10%、持ち帰れば8%となり、これから家でご飯を食べる人たちがますます増えていくことが予想にかたくない時代にぴったりの家ごはんのシーンが満載。
以前「フジテレビはなにかと早すぎる」という記事を書いたことがあるのだが、ようやく立ち止まってくれた気がしてならない。それは冗談として、家族、職場、不慮の事故で亡くなった方々……すべての人達への思いやりにあふれたドラマは深く染みた。
誠実で丁寧なドラマ作りをしつつ、その一方で視聴率を狙う勘所はさすがで、最終回の前の回では、風間俊介演じる夫が事故に巻き込まれ……土砂の中から結婚指輪をした手がのぞくというショッキングなシーンで最終回に引っ張った。1週間もやもやして待った最終回では、冒頭で無事が判明。安心して見ることができた。
真面目なだけでもなく、エンタメだけでもない、どちらも兼ね備えて見せるスタッフ力。演出は、フジテレビ全盛期の立役者・平野眞と澤田鎌作である。
スタッフの底力を感じた「ルパンの娘」
同じく、フジテレビスタッフの底力を感じさせたのは、「ルパンの娘」である。
「ルパンの娘」は人気ミステリー小説を原作にした、泥棒一家の娘(深田恭子)と警察一家の息子(瀬戸康史)の禁断の恋を描いたコメディ。泥棒一家の設定が徹底的にバカバカしく極端に描かれていた。麿赤兒、どんぐり(「カメラを止めるな!」で一躍注目された個性派)、渡部篤郎、小沢真珠、深田恭子、栗原類と濃厚なメンツが家族を成し、タワマンに住んでいて、その中は高価な盗品だらけ。ふだんはそこからつながったフェイクの地味な一軒家に住んでいることにしてある。盗みのときはキャッツ・アイみたいなレオタードに着替えアイマスクして……ととんでもなくアナクロなのだが、それはそれで思考停止してひたすらわはは、と気楽に楽しめた。音楽はウルトラマンみたいで、てんとう虫型のカメラや、乗り物が出てきて……と古き良きアニメや特撮を彷彿とさせるのも昭和世代にはたまらないし、若い世代には新鮮に面白く映ったことだろう。合わせて、ミュージカルファンをも取り込み、大貫勇輔が歌い踊りながら敵を倒す場面が人気を呼んだ。張り巡らされたレーザーを踊りながらかいくぐるシーンは傑作だったし、同じくミュージカル俳優マルシアとの競演、最終回の大階段でのアクションもブラボーで、SNSではトレンド入りを果たした。
「ルパン」も「朝顔」も家族で楽しめる
と、ネタもののようでありながら、それだけでなく、後半になると、深キョンと瀬戸康史の純愛も意外とキュンとするうえ(禁断の恋の原典「ロミオとジュリエット」の偉大さを感じずにはいられない)、ふたりの家族の過去の確執と、意外な大事件が絡んできて……と一本の物語としても楽しめた。古沢良太のオリジナルで映画も大ヒットした、信用詐欺の騙し合い合戦を書いた「コンフィデンスマンJP」などで人気の「逆転もの」の要素を後半に用意しておく周到さ。メイン演出家が大ヒットした映画「翔んで埼玉」や「テルマエ・ロマエ」の武内英樹で、プロデューサーは映画「テルマエ・ロマエ」、連ドラから映画化された「信長協奏曲」などを手がけた稲葉直人で、これまでの成功パターンをふんだんに使用してノリにノッた印象だった。「ルパン」は、「朝顔」と違ってありえないようなセレブ生活を描いているのだが、ここまで嘘っぽく書くと「コンフィデンスマンJP」と同じく、物語として距離をとって楽しめる好例である。
こうして「朝顔」も「ルパン」もまだまだ見たいという気にさえさせ、シリーズ化の可能性を残して終了した。シリーズ化できそうなコンテンツを作ったという点においてもフジテレビとしては成功なのではないだろうか。「ルパン」は映画化の可能性もないこともないだろう。
この流れを止めないでほしいと願う。「ルパン」も「朝顔」も、老若男女、家族で楽しめることを念頭に置いていたように感じ、家族が一緒に過ごしやすい夏休みに最適だったともいえるだろう。続く10月期はどうか。月9はディーン・フジオカ主演の「シャーロック」。テッパンのシャーロック・ホームズものの舞台を日本に置き換えたもので、謎解きの面白さのみならず、ホームズとワトソン(岩田剛典)のバディものを通り越してブロマンス的要素を突き詰めると化けるかもしれない。佐々木蔵之介がディーンと岩田にどう絡むかも気になる。火曜はかつて大ヒットした「結婚できない男」の13年ぶりの続編「まだ結婚できない男」を阿部寛続投で。これも「結婚できない(しない)男」がますます増えている今、どう捉えられるか。木曜劇場は瀧波ユカリの漫画原作「モトカレマニア」。恋愛ものが人気薄のいま、モトカレ(高良健吾)が忘れられないヒロイン(新木優子)というシチュエーションで風変わりな恋愛ものにも挑む。これがどう出るか。フジテレビの動向をこれからも気にしていきたい。
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