深夜のドラマでの食シーンを見ると画面に釣られて生唾を飲み込んでしまうドラマ。所謂”飯テロドラマ”。”飯テロドラマ”の代表と言えば言わずと知れた”孤独のグルメ”ですがその後継ドラマといってイイドラマは『忘却のサチコ』高畑充希さんの食べっぷりは本当にお見事です。食シーン以外のドラマパートは少しバカバカしい感じは否めませんが…
『忘却のサチコ』高畑充希が本気ミュージカル! 今までにない“飯テロドラマ”を開拓中!?
日刊サイゾー2018.10.26 金配信記事より引用
高畑充希演じる堅物OL・佐々木幸子が、結婚式当日に失踪した新郎(俊吾さん=早乙女太一)のことを忘れるためグルメ道に突き進むテレビ東京系・飯テロコメディ『忘却のサチコ』第2歩(第2話)。深夜ながら2.0%(初回)→2.7%(今回)と悪くない視聴率を推移(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)。
今回登場したのは、あの有名店のおにぎりなのだが、料理そのもの以上に、単なる飯テロドラマとは一線を画す演出が話題となった。振り返ります。
■謎のラノベ作家
「月刊文芸誌きらら」で働く編集員・幸子は今回、文芸誌に風穴をあけるため人気ラノベ(ライトノベル)作家のジーニアス黒田先生に執筆を依頼しようと目論む。が、どうやらジーニアス先生はなかなかめんどくさい性格のようで、訪ねていっても家から出てこないし電話にも出ない、社内のラノベ担当編集員も顔を知らないほどだという。幸子が送った丁重なメールに対しても「は?初見さん帰ってよし(笑)wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」との返信が(しかし返信は秒速で返ってくる)。
劇中ではこれを「中二病」と表現していたが、中2というか内弁慶な古いタイプの2ちゃんねらーな様子。
それでもめげずにジーニアス先生の住むアパートへと直談判するため突撃した幸子は、宅配便の配達員に変装してドアベルを鳴らす。しかしインターホンカメラで一瞬にして見破られ、撃沈。ポロシャツにダンボールを抱えたまではよかったが、被ったキャップに手書きで「宅配」と書いた布を安全ピンで留めているのだから仕方ない。まっすぐが故に抜けている幸子ならではなミスも原作通り。

もはや恒例のコスプレ
その後も、自分のラノベがアニメ化された際の美少女キャラのコスプレ(猫耳)をしてくるように幸子に要求、そのまま住宅地の真ん中で放置するジーニアスもひどいが、それに従い2時間もコスプレのまま炎天下でちゃんと待機する幸子もすごい。
その後「猫のカッコをしたストーカーがいる」と通報され警察に連行された幸子(お咎めなし)は秘策を思いつく。
■果たしておにぎりは「匂う」のか?
それは「美味しそうな匂いで誘い出し、開かずの玄関を開けさせる」というサチコ版「天の岩戸」作戦。そこで選ばれたメニューがうなぎやカレーならわかるが、おにぎりというのが凄い。これも原作通り。
だが、まんまと好物のおにぎりの匂いを判別し、ドアを開けてしまう麻薬犬のような嗅覚のジーニアス先生。
原作では有名店で購入したあつあつおにぎりと味噌汁の匂いのみでおびき出すのだが、今回のドラマでは、購入したおにぎりとは別に、七輪でシャケとタラコを焼き、匂いを強化(食べたのは店で購入したおにぎりのみで、焼いてたのはあくまで匂い発生用)。うまくいったからよかったものの、他人のアパートの通路で火を焚くってなかなか凄い。
ちなみにこの有名店、原作では「ごんべ」となっていたが、大塚の有名店「ぼんご」がモデルであるのは画などからも明らかで、今回のドラマではしっかりと「ぼんご」となっていた。
そして勝手に俊吾さんの顔で素顔を想像していた幸子の前に現れたのは、イメージとはだいぶ違うもっさりロン毛の池田鉄洋。わからない人はロン毛のきたろうを想像して欲しい。
しかし今回のドラマで凄いのはここから。
■おにぎり専門店内での本格ミュージカル
おにぎりを頬張ると同時に、アパートの外通路を昔の青春ドラマのように走り出す2人。海辺を走るカップルのようなスローモーションの演出の後、今度はいきなり、おにぎり専門店ぼんごの店内に移動してミュージカルが始まった。決して広くない、カウンターのみの店内を所狭しと高畑充希が歌い踊る。ピーターパンで5年も主演を張った歌声を惜しみなく披露。最近はドコモのCMでX JAPANの「紅」をアカペラで絶唱するシーンも話題だが、この正しい高畑光希の使い方に喜んだ視聴者も多かったようだ。
池田とのデュエットは、完全に『美女と野獣』だし、それでいて2人が高らかに歌いまくる脇で本物の店員・右近由美子さんがお構いなしにおにぎりを握っている対比もよかった。
この店は、古くは『愛の貧乏脱出大作戦』(テレビ東京系)、最近では『マツコの知らない世界』(TBS系)などよくテレビに登場する有名店だが、ミュージカルの撮影に使われたのは今回が初めてだろう。
ドラマの演出は山岸聖太。星野源やKANA-BOON、最近ではももいろクローバーZのMVを製作する音楽を得意とする監督だけに、こういったシーンは十八番のよう。これからも高畑の歌声の「無駄遣い」に期待したい。
第2話もご視聴ありがとうございます!#池田鉄洋 さんのジーニアス先生!
今回のお店は #大塚 のおにぎり店 #ぼんご さん!なんとお店に全面協力してもらい、女将さんにもご出演頂いて、あのシーンに挑みました!ありがとうございます!#大きいおにぎり#美味しすぎて#行列出来てます#高畑充希 pic.twitter.com/Yd4FKdVoxZ— ドラマ24「忘却のサチコ 」2018年10月放送!! (@boukyakusachiko) 2018年10月19日
■ふせえりとのシーン
今回も目覚めるなり俊吾さんの遺影にチーンし、手を合わせる幸子。消えた新郎を死んだものとして自分を納得させるいじらしい行為は、もはやお馴染み。主にこのシーンの時に母親役のふせえりと交わす何気ない会話がアドリブ満載で、第2話にしてかなり乗ってきた感が強い。いや、アドリブかどうか確認したわけではないのだが、それくらいくだけたやり取りで、台本で文字にしてあるとは思えないほどの、どうでもいい会話の応酬(褒め言葉)なのだ。
遺影の俊吾さんにジーニアス先生の連載を取り付けたという報告の流れで、
幸子 お母さん、私、やったわ。
母 よかった、おめでとう。
幸子 やったの。
母 よくやった(ガッツポーズ)
幸子 お母さん、私、やったわ。
母 (食い気味に)わかった、もう寝よう。もう遅いからね。
幸子 やった。私。やったの。
母 うん、寝よう!
幸子 私、やったの。
母 よくやった(寝かそうと座ってる幸子を後ろに引っ張る)寝よう。
幸子 私、やった
母 寝ようって、寝ようって、寝ようって……
幸子 (引っ張られていきながら大声で)やった!!
普通に考えて、失踪した新郎を遺影に見立て毎日手を合わせる行為は相当きついのだが、ふせの対応が実に柔らかいので、なぜかほのぼのとしたシーンに仕上がっている。ふせがどんな球でも受けてくれるので、高畑も安心して身を任せ楽しんでいる感じが伝わってくる。おそらく「カット」の声が掛かった瞬間、現場では大きな笑い声が起きているのだろう。吹越満演じる編集長もアドリブが多そうだし、是非DVD化の際などの特典映像でボツカットなど見てみたい。
次回はモンスターな後輩が登場。カレーと担々麺で「忘却」するようです。
(文=柿田太郎)
第三歩「火を噴く熱さ!カレー&激辛刀削麺!」
2018年10月26日(金) 深夜0時12分放送

今回も恒例のコスプレ
月刊「さらら」編集部に新人編集部員・小林心一(葉山奨之)が配属されるが、ズバズバと空気の読めない発言を連発するモンスター新人で教育係の大野(重岡獏)ら編集部員たちは手を焼いていた。ついには“妖怪悪気ナシ”という異名が…。
編集長(吹越満)はそんな小林の教育係に幸子(高畑充希)を指名する。小林の屁理屈にも冷静に返す幸子だったが「佐々木さんって恋愛下手そう」と痛いところを突かれ…イライラが止まらない!そんな幸子は街であるワゴンを見つけ、イライラを忘却しようと試みる。

屋台カレーを食べたくなります! 『忘却のサチコ』見逃した方はこちら
そんな中、幸子は小林と共に大物作家・有村忠雄(大和田伸也)に新作の執筆依頼へ。ひょんな事から恋愛の話になり、またしても俊吾(早乙女太一)を思い出してしまい…!?波乱を巻き起こす新人・小林へのイライラと俊吾へのモヤモヤを吹き飛ばす、激辛グルメとは!?

見ているこちらまで汗が出てきてしまいました。
関連記事:深夜の”飯テロ番組”「孤独のグルメ」の後継は「忘却のサチコ」で決まり!
にほんブログ村
最短4分で広告を掲載できる『忍者AdMax』