お節介オヤジの呟き

注意!あなたも盗撮されているかもしれない

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注意!あなたも盗撮されているかもしれない

読むのが面倒な方は動画をご覧ください。

「私は盗撮被害に遭ったことがない」

注意!あなたも盗撮されているかもしれない「私は痴漢被害に遭ったことがない」と言う女性がいる。しかし、「私は盗撮被害に遭ったことがない」と断言できる女性は、厳密にはいない。盗撮の加害者は、女性に気づかれないままその犯行を完遂する。自分の知らないところで、性的な写真を撮られるのは非常に不気味で、かつ危険を感じる。

こうした犯罪は「危害を加えられたわけじゃないんだし」「何もされなくてよかった」と言われ、重要視されない。痴漢被害ですら「触られたぐらいで大げさな」と言われる。性犯罪を矮小化し、見過ごしてきた結果、現在、若い男性による盗撮が増えている、と専門家は言う。その実態と、根底にある問題を考える。

性犯罪には、「接触型」と「非接触型」がある。強姦、強制わいせつ、小児性犯罪、痴漢――“性犯罪”という語を耳にして多くの人が真っ先にイメージするであろうこれらの行為は「接触型」。直接、間接の違いはあれど、加害者が被害者の身体に合意なく触れることで性暴力を行う。

では、非接触型の性犯罪とは? 答えは、「盗撮」「下着窃盗」「のぞき」といったたぐいの行為だ。

被害者が自らの被害に「気づきにくい」

注意!あなたも盗撮されているかもしれない接触型の性犯罪と比べると軽微だと考えられているせいか、大々的に報道されることは少ない。しかし2012年版の警察白書によると、年間2408件の盗撮事犯が迷惑防止条例等違反で検挙されている。また、2016年11月だけでも、山形県で小学校教諭が盗撮を目的に学校の女子トイレに侵入したり、埼玉県で消防局勤務の男性が女子高生のスカートの中をスマホで撮影したり、全国で複数の盗撮事件が発覚している。警察官や国家公務員の盗撮事犯も少なくない。

しかし、これは氷山の一角でしかない。なぜなら、非接触型性犯罪の特徴は、被害者が自らの被害に「気づきにくい」点にあるからだ。レイプや痴漢行為をされて、気づかない女性はいない。しかし、盗撮やのぞきは加害者にとって、女性に気づかれないまま行うことに意義がある。下着の窃盗も、被害に遭ったことに気づくのは犯人が逃げおおせた後である。

女性からすると、知らないうちに被害者となっている、自らの身体的領域や、ベランダや室内といった生活領域に侵入されていることになるという、危険な犯罪であることは間違いない。

「日本は、非接触型性犯罪大国です」

と話すのは、斉藤章佳氏。精神保健福祉士、社会福祉士として東京・榎本クリニックで国内で初めて性犯罪者の再犯防止プログラムを実施している。その目的は、同じ過ちを二度と繰り返さないよう彼らに再犯リスクへの対処スキルを学ばせ、それを生活の中で実践し繰り返しトレーニングすること、ひいては社会における性犯罪自体の発生件数を減らすことにある。受講者の中には、非接触型の性犯罪者も含まれる。

「たとえば米国では性犯罪といえば強姦であって、非接触型の事件もないわけではありませんが、日本と比べると少数派の性犯罪といえます。対して日本では盗撮、下着窃盗、のぞきがほかの国より格段に多く、しかも増加しています。特に最近、当院では大学生など若い世代の盗撮に関する相談が増えています」

ショッピングモールや駅の上りエスカレーターで女性の背後に立ち、スカートの下にそっとスマートフォンを差し入れて撮影する。女性や周囲の人に気づかれ、通報、逮捕され、その結果、春に就職するはずだった会社から内定が取り消され、大学も停学または退学処分となり、なんとかやり直したいと考えクリニックの門をたたく――これがひとつの典型だという。若い男性にいったい何が起きているのだろう。

カメラ付きスマホの普及が理由のひとつ

注意!あなたも盗撮されているかもしれない「まずはカメラ付きスマートフォンの普及が、理由として考えられます。エスカレーターでいきなりカメラを手にしたら周囲も警戒するでしょうが、スマホを持っていても誰も不審には思いません。また無音のカメラアプリなるものもあり、その行為は極めて巧妙化しています。加えて、私たちは若者の恋愛離れに注目しています。臨床の場では、男女交際やマスターベーション、性交経験などひととおりの遍歴を彼らからヒアリングします。その結果、非接触型の性犯罪者は接触型に比べ、性交渉歴が一度もない人が多いことがわかりました。自分に自信がなく、コミュニケーションや対人関係を苦手とした人が多いともいえます」

国立社会保障・人口問題研究所の「2015年出生動向基本調査」によると、性交経験のない若者は増加傾向にある。18~19歳では72.8%、20~24歳では47%の未婚男性がいわゆる“童貞”で、いずれも2010年の前回調査より5ポイント以上アップしている。性交経験がない=交際経験がないとはならないが、「交際相手を持たない未婚者」「交際を望んでいない未婚者」の割合も男女とも、全年代にわたって増えている。

「性犯罪とはいえ、他人と物理的、精神的に接するとなると、どうしても心理的な葛藤や対立が相手との間に生まれます。それを避けつつ、かつ自分の欲求を満たせるのが盗撮であり、下着窃盗やのぞきであるというわけです」

彼女がいなくても、性交経験がなくても、ほとんどの男性は性犯罪には走らない。しかし、その状況が歪んだ認知や欲求と結び付いたとき、最初の問題行動への道が開いてしまう人がいる。その認知や欲求とはいったい何なのか。

「強姦も痴漢も、すべての性犯罪は相手を支配したいという欲求が根っこにあり、それは性欲よりはるかに強い内発的な動機となります。そして、強いストレスを抱えた状態で、自分より弱い者を支配し、いじめるとスッキリする快感を知り、それを繰り返すうちに常習化していきます。これは非接触型でも言えることで、盗撮は相手にバレないよう日記を盗み見る感覚だと経験者は言います。自分でも知らない彼女の一面を、俺は全部知っている――これが非日常的な快感や達成感となるのです。下着窃盗であれば、相手の身に着けているモノ、しかも本来は人目に触れない非常にプライベートなモノを入手することで相手を擬似的に支配し、それを所有し続けることで相手とつながっている感覚を得ています」

彼らはスカートの中の画像が必ずしも欲しいわけではなく、撮った画像や映像はしばらくすると消去するケースもある。つまり、行為を達成するプロセス自体にハマっているのだ。もちろん画像を保存している場合もあるが、それによって被害者とつながっている感覚を確認するためだと彼らは言う。下着窃盗は、盗んだ下着を身に着けてマスターベーションをするケースも多いものの、中には何枚もコレクションすることで自らの所有欲を満たす人も存在する。

「実は彼らも、できることなら女性とリアルな恋愛、セックスがしたいと思っています。でもそのために行動するスキルや勇気がなく、嫌われるんじゃないかという気持ちが先行する。そして、替わりとなる性的逸脱行動で自分は満足していると思い込む。これを“すり替え充足”といいますが、依存症のひとつの特徴です。一方で、一度やれば満足する、つまりこれを最後にしようと思って始めた性的逸脱行動が次の行動への渇望の引き金になる場合も多く、これを“充足パラドックス”と言います。このような特徴をみると、非接触型の性犯罪のほうが、接触型と比べて嗜癖行動としての側面が強いのかもしれません」

背景にいくら不幸な事情があったとしても、その行為はとうてい許されるものではない。しかし、非接触型の性犯罪は接触型と比べて社会的な制裁が軽い。罪状を見ると、“性犯罪”ですらない。盗撮やのぞきなら迷惑防止条例等違反、下着窃盗は文字どおり窃盗罪として罰せられる。

「それでも、女性の性を脅かしているのですから、性犯罪と言えます。トイレや更衣室にカメラを仕掛けるタイプの盗撮では、不特定多数の女性がその自覚もないまま被害に遭います。下着窃盗であれば、最初はベランダに干された洗濯物から盗んでいたのが、やがて室内に侵入して下着を物色し、そこでマスターベーションをするようになったケースもありました。また、住人である女性と室内で出くわしてそのまま強姦に発展するといったように、より深刻な加害にエスカレートする例もあります。社会も女性に接触していない性犯罪だからといって軽視せず、厳重に注意喚起や取り締まりをすべき問題だと思います」

「強姦や痴漢と比べると、自分たちはマシ」

注意!あなたも盗撮されているかもしれない性犯罪者はその罪状やリスク査定の結果に応じて、刑務所内で「性犯罪者処遇プログラム(R3)」を受講する。しかし、非接触型の場合は罪名が性犯罪ではないため、その対象とはならないケースが多い。

「非接触型の性犯罪者は“強姦や痴漢と比べると、自分たちはマシ”“あそこまで悪いことはしていない”という意識を持つ傾向があるので、彼らを同じプログラムに入れると、ほかの参加者と自分とを差別化することで認知の歪みを逆強化してしまう可能性もあります。本来はその対象者のリスクに応じてプログラムの密度や期間、介入方法を決める必要がありますが、現在の日本ではそれが行われていません。しかし、彼らは先ほどお話したとおり問題行動を反復する傾向があるため、再犯防止プログラムや治療の対象であることは明らかです。刑務所内でそれができないのなら、社会でやるしかありません」

(三浦 ゆえ:フリー編集&ライター)

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