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【長谷川平蔵名言集】お雪の乳房より

原作のあらすじ

中国すじでの大仕事を終え、久しぶりに江戸に入った鈴鹿の又兵衛は、「しころや」という煙草屋の店を出し、江戸に入っている一味18名と大国屋金次郎方押し込みを計画。準備におろくを飯炊き女として大国屋に入れた。
江戸では、又兵衛の義弟鴨田の善吉がすでに足を洗い、又兵衛の一人娘お雪をあずかって、「つちや」という足袋屋をやっていた。お雪は、酔いどれ無頼浪人二人にからまれた所を、火盗改めの同心木村忠吾に助けられ、二人は逢引をかさねる中になっていた。
鴨田の善吉は江戸市中で密偵粂八に発見され、今は「つちや善四郎」となっているのを突き止められてしまう。粂八はすぐに役宅に出向き、「つちや善四郎」が川獺とあだなされた大盗鈴鹿又兵衛の片腕だった鴨田の善吉である事を長谷川平蔵に告げた。
平蔵は「つちや善四郎」の名を知っていた。それは前日、木村忠吾が「つちや善四郎の娘お雪と夫婦になりたい」と言ってきたからである。
その翌日・・・・。
長谷川平蔵は、めずらしく虚無僧の変装で浅草へ出かけていった。
店からでかけた善四郎をつけた平蔵は、「しころや」から出てきた又兵衛とつなぎをつけているのを目撃、密偵粂八、彦十、吉松、同心山田市太郎らが「しころや」と「つちや」の見張りについた。
それからは、鈴鹿の又兵衛に対する火盗改メの探偵が、水も漏らさぬてくばりによってすすめられていった。
長谷川平蔵もこの役目の長官に任じてから足かけ六年になってい、盗賊追捕のための活動ぶりは、ほとんど完璧な捜査網とあいまって、いまやあぶらがのりきっているといってよい。
それから三日後の夜ふけ。
鈴鹿の又兵衛一味、合わせて18名が大国屋金次郎方へ押し入った・・・・・いや押し入ろうとした。
一味の16名が、勝手口の通路へ入りきって、門の戸をしめた・・・・・その瞬間である。
ど~ん、ど~ん・・・・・。
表の通から太鼓の音が鳴り響くのを合図に、これまで河岸の空地の草むらや、薩州控屋敷横手の細道、新網町代地の物陰などに、じっと息をころしていた火盗改メの与力・同心、それに捕り手を合わせて三十余名の捕物陣が、いっせいに立ち上がり、
「わぁ~っ・・・・・」
鬨に声をあげ、高張提灯をかかげて、大国屋のまわりを取りかこんだ。
鈴鹿の又兵衛がこれを見て神妙な態度に出たので、血を見ずして一網打尽であった。

長谷川平蔵の名言(同心 木村忠吾の名言)

火盗改メの同心と盗賊のむすめ。これはいけませぬ。理にあいませぬ。

解説

自他ともに認める遊び人、同心・木村忠吾が素人娘に本気の恋をした。しかし、相手のお雪は盗賊「鈴鹿の又兵衛」の娘であった。又兵衛も驚いたが、平蔵も困惑した。何も知らない忠吾は、お雪と逢瀬を重ね、ついに夫婦の約束をする。平蔵はかわいい部下のため、ひと肌脱ごうと奔走する。

又兵衛を捕縛した平蔵は、忠吾にすべてを打ち明ける。忠吾は、呆然と平蔵の言葉を聞いていたが、お雪を思い切ると寂しげに笑ってみせた。忠吾の対応は思いの外、大人だった。「いまどきの若いやつは利口だわ」と平蔵も感心する。本気の恋は男を磨き、つらい別れは男を成長させるものだ。

登場人物・他

火盗改方、他

長谷川平蔵(火付盗賊改方長官)、 佐嶋忠介(筆頭与力)、 山田市太郎(同心)、 木村忠吾(同心)、 酒井祐介(同心)、 佐藤(同心)

盗賊・他

鈴鹿の又兵衛(本格派の老盗)、 鴨田の善吉(足を洗った元又兵衛の片腕)、 おろく(又兵衛一味の引き込み役・女賊)、 梅原の伝七(足袋職人・又兵衛の右腕)、 庄之助(又兵衛一味・しころやの番頭)、 つちや善四郎(鴨田の善吉の堅気の名)、 およし(又兵衛の女房・お雪の母)、 お雪(同心・木村忠吾と恋仲になった鈴鹿の又兵衛の一人娘)

お店、他

しころや(又兵衛の盗人宿・芝・横新町のこじんまりとした煙草屋)、 おかね(つちやの飯炊き老婆)、 錦や(しころやの見張り所・しころやの真向かいにある蜆汁が名物の料理屋)、 大国屋金次郎(芝・松本町の空き樽問屋・鈴鹿一味が押し込みをかけた店) 湊や(又兵衛一味の盗人宿、小田原城下・万町で笠や合羽を売る店、つちや善兵衛とお雪が行った店) 善太郎(芝浜・魚上場の粂八の知り合い)

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